【ドローン飛行準備】DIPSアカウント開設から飛行許可承認申請まで全体の流れを行政書士が解説

この記事のポイント
- ドローンを合法的に飛ばすには4つのステップ:①DIPSアカウント開設 → ②機体登録 → ③リモートIDのインポート → ④飛行許可承認申請(特定飛行の場合)
- 機体登録は最大離陸重量100g以上のすべての無人航空機に義務付けられている(航空法)
- 飛行許可承認申請が必要かどうかは飛行場所・飛行方法によって異なる。特定飛行に該当しない場合は不要
- 各手続きの詳細(操作手順・必要書類等)は個別の解説記事を参照
ドローン(無人航空機)を飛ばすためには、機体を購入してすぐに飛行できるわけではありません。航空法上の手続きを順番に進める必要があります。
この記事では、DIPSアカウントの開設から飛行許可承認申請までの全体の流れを行政書士が解説します。各ステップの詳細な手順は別記事で解説しています。
目次
飛行準備の全体フロー
ドローンを飛行させるまでの準備は、大きく以下の4ステップです。ステップ①〜③は原則としてこの順序で進める必要があります。
1
DIPSアカウントの開設
国土交通省の「ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)」にアカウントを作成します。機体登録・飛行許可承認申請・飛行計画通報はすべてDIPS上で行います。法人・個人事業主はGビズID、個人はマイナンバーカードを通じて連携します。
2
機体登録
最大離陸重量100g以上の無人航空機はDIPS上での機体登録が義務付けられています(航空法)。登録が完了すると登録記号(JU32xxxxxxxx)が発行されます。この登録記号を機体に表示する義務があります。
3
リモートIDのインポート
機体登録で取得した登録記号を、リモートID発信器にインポート(書き込み)します。リモートIDは飛行中にドローンの情報(登録記号・位置情報等)を周囲に発信する装置です。機体登録完了後に行います。
4
飛行許可承認申請(特定飛行を行う場合)
空港周辺・150m以上・人口集中地区(DID)上空・緊急用務空域、夜間・目視外・30m未満・催し場所上空・危険物輸送・物件投下などの「特定飛行」を行う場合は、事前に飛行許可承認申請が必要です(航空法)。特定飛行に該当しない飛行では申請は不要です。
ステップ①〜③はこの順序で進める必要があります。特にリモートIDのインポートは機体登録完了後(登録記号の取得後)でなければ行えません。
STEP1:DIPSアカウントの開設
DIPS(ドローン情報基盤システム)は、国土交通省が運営する無人航空機の手続きを一元的に行うオンラインシステムです。機体登録・飛行許可承認申請・飛行計画の通報等をすべてDIPS上で行います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| システム名 | ドローン情報基盤システム(DIPS2.0) |
| 運営 | 国土交通省 |
| URL | https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/portal/top/ |
| アカウント作成方法 | 法人・個人事業主:GビズID連携 / 個人:マイナンバーカード連携 |
| 費用 | アカウント開設は無料 |
GビズIDはデジタル庁が運営する法人・個人事業主向けの共通認証システムです。DIPS以外にも電子申請サービスで広く利用されています。Gビスプライムアカウントが必要となり取得には数週間かかる場合があるため、早めに準備することをお勧めします。
STEP2:機体登録
最大離陸重量100g以上の無人航空機は、航空法に基づき機体登録が義務付けられています。未登録の機体を飛行させた場合は罰則の対象となるほか、登録記号の表示義務・リモートIDの搭載義務も課せられます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 最大離陸重量100g以上の無人航空機 |
| 手続き窓口 | DIPS2.0(オンライン申請) |
| 登録有効期間 | 3年間(更新申請が必要) |
| 登録記号の形式 | JU32xxxxxxxx |
| 登録記号の表示義務 | 機体への表示が義務付けられている(航空法) |
| 登録費用 | 新規登録:900円(オンライン申請の場合)/更新登録:900円(国土交通省HP参照) |
機体登録は「機体ごと」に必要です。同じ機種を複数台お持ちの場合は、1台ずつ登録が必要です。
STEP3:リモートIDのインポート
リモートIDは、飛行中の無人航空機から登録記号・位置情報・速度・高度等をリアルタイムで周囲に発信する装置です。機体登録完了後、取得した登録記号をリモートID発信器にインポート(書き込み)します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 搭載義務の対象 | 登録が義務付けられている無人航空機(最大離陸重量100g以上) |
| 搭載免除の条件 | リモートID特定区域内での飛行など(航空法に定める条件を満たす場合) |
| インポートの順序 | 機体登録完了後(登録記号取得後)に実施 |
| インポート方法 | 機種によって異なる(DJI機はDJI Flyアプリ等から設定) |
リモートIDの搭載義務を怠った場合は罰則の対象となります(航空法)。また、インポートする登録記号は機体登録で取得した記号と一致している必要があります。
STEP4:飛行許可承認申請(特定飛行を行う場合)
特定飛行に該当する飛行を行う場合は、飛行前に国土交通大臣の許可・承認を取得する必要があります(航空法)。特定飛行に該当しない飛行であれば、申請は不要です。
特定飛行(許可・承認が必要な飛行)
| 区分 | 種類 | 根拠 |
|---|---|---|
| 飛行空域 | 空港等の周辺、地表から150m以上の空域、DID(人口集中地区)上空、緊急用務空域 | 航空法第132条の85 |
| 飛行方法 | 夜間飛行、目視外飛行、人または物件から30m未満、催し場所上空、危険物輸送、物件投下 | 航空法第132条の86 |
包括申請と個別申請
飛行許可承認申請には「包括申請」と「個別申請」の2種類があります。
| 種類 | 概要 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 包括申請 | 期間(最長1年)・空域・飛行方法をまとめて申請 | 定期的・継続的に同じ条件で飛行する場合 |
| 個別申請 | 飛行日・飛行場所・飛行方法を個別に申請 | 特定の日時・場所での飛行(イベント・特殊な条件等) |
第二種以上の機体認証と二等以上の技能証明(国家資格)を組み合わせることで、カテゴリーⅡB飛行(DID上空・夜間・目視外)については飛行許可承認申請が不要になるケースがあります。詳細は当事務所にご相談ください。
飛行前に確認すべきこと
手続きが完了した後も、個々の飛行ごとに以下を確認してください。
飛行場所が飛行禁止区域(空港周辺・150m以上・DID等)に該当しないか確認した(DIPS2.0の飛行禁止エリア確認機能を活用)
小型無人機等飛行禁止法の対象施設(国会議事堂・首相官邸・空港・原子力事業所等)の周辺1,000m以内でないか確認した
飛行許可承認が必要な特定飛行に該当する場合、有効な許可・承認を取得済みか確認した
特定飛行を行う場合、DIPS2.0への飛行計画の通報を行った
リモートIDが正常に機能していることを確認した
飛行日誌を記録する準備をした(特定飛行を行う場合は義務)
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よくある質問
DIPSとは何ですか?
DIPS(ドローン情報基盤システム)は、国土交通省が運営する無人航空機に関する手続きをオンラインで行うためのシステムです。機体登録・飛行許可承認申請・飛行計画の通報などをDIPSで行います。アカウントはGビズID(法人・個人事業主)またはマイナンバーカード(個人)を通じて作成します。
機体登録とリモートIDのインポートはどちらが先ですか?
機体登録が先です。DIPS上で機体登録を完了し、登録記号を取得してから、リモートID発信器にその登録記号をインポート(書き込み)します。登録記号の取得前にリモートIDをインポートすることはできません。
飛行許可承認申請は必ず必要ですか?
特定飛行(DID上空・夜間・目視外・30m未満・空港周辺・150m以上・催し場所上空・危険物輸送・物件投下)に該当しない飛行であれば、申請は不要です。第二種以上の機体認証と二等以上の技能証明(国家資格)を組み合わせることで、カテゴリーⅡB飛行については申請が不要になるケースもあります(航空法)。
100g未満のドローンは機体登録が必要ですか?
いいえ。機体登録が義務付けられているのは最大離陸重量100g以上の無人航空機です(航空法)。100g未満の機体(模型航空機)は機体登録の対象外ですが、小型無人機等飛行禁止法等の別の規制が適用される場合があります。
飛行前に必ず飛行計画の通報が必要ですか?
特定飛行を行う場合はDIPS2.0への飛行計画通報が必要です。特定飛行に該当しない飛行では通報は不要ですが、安全のため通報することが推奨されています(国土交通省)。
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