【図解】機体登録・型式認証・機体認証・技能証明の違いをわかりやすく解説|4つの制度の関係と申請省略の仕組み

この記事のポイント
  • 機体登録は所有者把握を目的とした義務(100g以上の全機体)。型式認証・機体認証・技能証明は任意
  • 型式認証はメーカーが機種単位で取得するもの。機体認証はユーザーが個々の機体に対して取得するもの
  • 技能証明(国家資格)+機体認証を組み合わせることで、一部の特定飛行で許可・承認申請を省略できる
  • 型式認証を受けた機種の機体は、個別の機体認証審査の一部が省略できる

「機体登録」「型式認証」「機体認証」「技能証明」——ドローン(無人航空機)を業務で使う際に耳にするこれらの言葉は、それぞれ目的・対象・申請者が異なる別の制度です。特に「型式認証」と「機体認証」、「機体登録」と「機体認証」は混同されやすいため、この記事で整理します。

目次

4つの制度の概要

制度目的申請者対象義務/任意
機体登録 事故発生時等における所有者の把握 所有者(個人・法人) 個々の機体 義務(100g以上の全機体)
型式認証 機体の設計・製造段階での安全基準への適合確認 製造者(メーカー) 機種(型式)単位 任意
機体認証 個々の機体が安全基準に適合しているかの認証 所有者(個人・法人) 個々の機体 任意
技能証明 操縦者が所定の知識・技量を有することの証明 操縦者(個人) 操縦者個人 任意

機体登録とは

機体登録は、事故発生時などにおける機体の所有者把握等を目的とした制度で、100g以上の無人航空機を屋外で飛行させるすべての機体に義務付けられています(航空法)。自動車の登録(ナンバープレートへの番号表示)に相当するものです。

項目内容
対象100g以上の無人航空機を屋外で飛行させる場合すべて
登録先国土交通省(DIPS2.0)
有効期限3年間(更新が必要)
登録後の義務登録記号の機体への表示・リモートIDの搭載(一部免除あり)
違反した場合罰則が科される可能性あり
機体登録と機体認証は別の制度です。機体登録を行っても機体認証は取得できません。また、機体認証を取得するには機体登録が前提となります。

型式認証とは

型式認証は、特定の機種(型式)の設計・製造段階において、国の定める安全基準に適合しているかどうかをメーカー(製造者)が申請して受けるものです。ユーザーが申請するものではありません

型式認証には第一種と第二種があり、対応するカテゴリーの飛行で機体認証取得時の審査の一部省略が可能になります。

区分対象飛行主な対応機種(2026年6月現在)
第一種型式認証カテゴリーIII飛行(立入管理措置なしの第三者上空)等への対応ACSL式 PF2-CAT3型
第二種型式認証カテゴリーIIB飛行(夜間・目視外・DID上空・30m未満等)への対応DJI式 DJI Mini 4 Pro型、DJI式 DJI Matrice 4D型・DJI Matrice 4TD型 等
型式認証を受けた機種の最新一覧は国土交通省「機体認証等」ページで確認できます。

機体認証とは

機体認証は、個々の機体が国の定める安全基準に適合しているかどうかを認証する制度です。機体認証は機体登録を受けた機体を対象に申請します。自動車の車検に相当するものです。

区分概要技能証明との組み合わせ効果
第一種機体認証最も厳格な安全基準に適合した機体一等技能証明と組み合わせることでカテゴリーIII飛行等が可能に
第二種機体認証第二種の安全基準に適合した機体一等または二等技能証明と組み合わせることでカテゴリーIIB飛行の許可・承認申請が省略可能に
型式認証を受けた機種の機体については、個別の機体認証審査の一部が省略できます。DJI Mini 4 ProやDJI Matrice 4D・Matrice 4TDのような第二種型式認証取得機種であれば、機体認証の取得手続きが簡略化されます。

技能証明(国家資格)とは

無人航空機操縦者技能証明は、操縦者が所定の知識・技量を有することを証明する国家資格です。2022年12月5日に制度が開始され、一等と二等の区分があります。

区分概要機体認証との組み合わせ効果
一等無人航空機操縦士より高度な知識・技量が求められる上位資格第一種機体認証と組み合わせることでカテゴリーIII飛行等が可能に
二等無人航空機操縦士基本的な知識・技量を証明する資格第二種機体認証と組み合わせることでカテゴリーIIB飛行の許可・承認申請が省略可能に
技能証明を取得しても、機体認証を受けていない機体で飛行する場合は従来通りの飛行許可・承認申請が必要です。申請省略の効果は技能証明+機体認証の両方を組み合わせた場合にのみ発生します(国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」ページより)。

4つの制度の関係まとめ

組み合わせ効果
機体登録のみ屋外飛行が可能(飛行空域や方法により許可・承認申請は別途必要な場合あり)
機体登録+機体認証のみ申請省略の効果なし
機体登録+技能証明のみ申請省略の効果なし
機体登録+第二種機体認証+二等技能証明カテゴリーIIB飛行(夜間・目視外・DID上空・30m未満等)の許可・承認申請を省略可能
機体登録+第一種機体認証+一等技能証明カテゴリーIII飛行(立入管理措置なしの第三者上空等)が許可申請のもとで実施可能
機体認証・飛行許可承認申請のご相談はこちら
機体認証の取得サポート・飛行許可承認申請の代行も全国対応で承ります
初回相談無料・全国対応|受付時間:9:00〜20:00【土日祝対応】

よくある質問

機体登録と機体認証はどう違いますか?
機体登録は、事故発生時などにおける所有者の把握を目的とした制度で、100g以上の無人航空機を屋外で飛行させるすべての機体に義務付けられています。機体認証は、機体の安全性が国の基準に適合しているかどうかを認証する制度で、取得は任意です。機体認証を取得することで、技能証明と組み合わせた場合に一部の飛行について許可・承認申請を省略できるメリットがあります。
型式認証と機体認証はどう違いますか?
型式認証はメーカー(製造者)が機体の設計・製造段階で取得するもので、特定の機種全体に対して認証が与えられます。機体認証は個々の機体に対して与えられるものです。型式認証を受けた機種の機体は、個別の機体認証審査の一部が省略できます。型式認証はメーカーが申請するもので、ユーザーが申請するものではありません。
技能証明(国家資格)を取得すれば飛行許可・承認申請は不要になりますか?
技能証明だけでは飛行許可・承認申請は不要になりません。機体認証(第一種または第二種)を受けた機体と技能証明を組み合わせることで、一部の特定飛行(カテゴリーIIB飛行等)について許可・承認申請の省略が可能になります。技能証明のみ・機体認証のみでは申請省略の効果はありません。
DJI Mini 4 Proは型式認証を取得していますか?
はい。DJI Mini 4 Proは2025年5月23日に、DJI Matrice 4D型・DJI Matrice 4TD型は2026年6月19日に、それぞれ第二種型式認証を取得しています。第二種型式認証を受けた機体で二等技能証明を組み合わせることで、カテゴリーIIB飛行(夜間飛行・目視外飛行・DID上空・30m未満等)について許可・承認申請を省略できます。
機体登録・型式認証・機体認証・技能証明のうち、必ず取得しなければならないのはどれですか?
100g以上の無人航空機を屋外で飛行させる場合、機体登録のみが義務です。型式認証・機体認証・技能証明はいずれも任意です。ただし、型式認証を受けた機体で機体認証を取得し技能証明と組み合わせることで飛行許可・承認申請の省略というメリットが得られます。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次