【2025年改正まとめ】飛行許可承認申請の大幅簡素化と民間資格の簡略化措置終了|行政書士が解説

この記事のポイント
  • 2025年3月24日施行:審査要領改正により申請書類が大幅削減。機体写真・取扱説明書・飛行実績資料等の添付が原則不要に。適合性は「適・否」の選択式で回答する方式へ変更(国交省航空局「審査要領(カテゴリーⅡ飛行)改正について」より)
  • 2025年12月18日施行:HP掲載無人航空機・民間技能認証(民間資格)・HP掲載団体飛行マニュアルを活用した簡略化措置が終了
  • 2つの改正の関係:3月改正で申請全体が簡素化された一方、12月改正で民間資格等による追加的な省略が終了。申請自体は引き続き可能
  • 注意点:添付不要になった資料も申請者側での具備は必要。レベル3以上は引き続き資料添付が必要

2025年(令和7年)、カテゴリーⅡ飛行に関する飛行許可承認申請の審査要領が2度にわたり改正されました。3月24日施行の改正では申請書類が大幅に削減・簡素化され、12月18日施行の改正ではHP掲載無人航空機・民間技能認証・HP掲載団体飛行マニュアルを活用した簡略化措置が終了しました。

この記事では、国土交通省航空局の公式資料をもとに、2つの改正の内容と現在の申請手続きへの影響を解説します。

目次

2025年の2度の改正:全体像

改正 主な内容 対象者への影響
①3月24日施行
令和7年2月25日公布
申請書式の簡素化・添付資料の大幅削減・操縦者情報の一括事前登録方式への変更 全申請者に対して申請負担が大きく軽減
②12月18日施行
令和7年12月15日公布
HP掲載無人航空機・民間技能認証・HP掲載団体飛行マニュアルを活用した簡略化措置の終了 旧制度を利用していた方は対応が必要
2つの改正は方向性が異なります。①は申請手続き全体の簡素化(全申請者に恩恵)、②は旧来の特定の簡略化制度の終了(民間資格等を活用していた方が影響を受ける)です。②の影響を受ける方であっても、①の簡素化により新規申請の負担は従来より軽減されています。

①2025年3月24日施行:申請手続きの大幅簡素化

規制改革推進に関する答申(令和6年5月31日)を踏まえ、ドローンの事業化を促進するため飛行許可承認手続き期間の1日化を目指して審査要領が改正されました(令和7年2月25日公布・3月24日施行、国土交通省航空局「審査要領(カテゴリーⅡ飛行)改正について」より)。

改正①:申請書式の簡素化

機体・操縦者の基本基準/追加基準への適合性を示す方式が変更されました。

項目改正前改正後(3月24日〜)
適合性の示し方 基準への適合性を文章で説明+確認できる資料を添付 申請者自らが確認し、その結果を原則「適・否」で選択して回答(「否」の場合は代替的安全対策を提示)

改正②:添付資料の大幅省略

機体・操縦者に関する以下の資料の添付が不要になりました(国土交通省航空局「審査要領(カテゴリーⅡ飛行)改正について」より)。

区分省略できる資料備考
機体 機体・操縦装置の仕様が分かる資料、運用限界等を示す取扱説明書の写し、追加装備を記載した資料、機体認証を証する書類の写し 等 機体写真・取扱説明書等の添付が不要に
操縦者 過去の飛行実績または訓練実績等を記載した資料 等 飛行実績資料の添付が不要に
添付が不要になった資料であっても、申請者において用意し具備しておく必要があります。国土交通省航空局から別途提出を求められる可能性があり、基準への不適合や資料が具備されていないことが確認された場合、許可・承認を取り消す可能性があります(国土交通省航空局「審査要領(カテゴリーⅡ飛行)改正について」より)。

改正③:操縦者情報の一括事前登録方式への変更

項目改正前改正後(3月24日〜)
操縦者の追加基準適合性の登録 飛行申請のたびに操縦者ごとに入力が必要 「操縦者情報の登録・変更画面」で事前に一括登録。一度登録すれば以降の申請で毎回入力不要
3月24日以降、全ユーザーが「操縦者情報の登録・変更画面」から操縦者情報の更新を行う必要があります(国土交通省航空局案内より)。

引き続き資料添付が必要なもの

以下については3月24日施行の改正後も引き続き資料添付が必要です(国土交通省航空局「審査要領(カテゴリーⅡ飛行)改正について」より)。

飛行概要における飛行経路図(必要に応じて)
催し場所上空飛行の立入禁止区画図
レベル3飛行に必要な追加基準に関する資料

②2025年12月18日施行:民間資格等による簡略化措置の終了

令和7年12月15日公布・12月18日施行の審査要領改正により、以下の3つの簡略化措置が終了しました(国土交通省航空局公式HP・DIPS2.0案内より)。

区分 終了した措置 改正後の取り扱い
航空局HP掲載無人航空機を活用した機体審査の簡略化 当該措置による省略不可。ただし3月改正により適合性は「適・否」の選択式で回答(添付は原則不要)
HP掲載講習団体等による民間技能認証(民間資格)を活用した操縦者審査の簡略化 当該措置による省略不可。ただし3月改正により適合性は「適・否」の選択式で回答(添付は原則不要)
HP掲載団体等による飛行マニュアルを活用した安全対策審査の簡略化 当該措置による省略不可。国交省標準マニュアル等を使用
12月改正の影響を受ける方であっても、3月改正による申請書式の簡素化・添付資料の削減はすでに適用されています。旧制度(民間資格等)を使っていた方が新規申請をする際も、3月改正後の簡素化された書式を使用できます。

引き続き使える簡略化措置

簡略化の根拠省略できる審査現在の状況
無人航空機操縦者技能証明(一等・二等国家資格) 操縦者の飛行経歴・知識・能力に関する書類の一部 引き続き有効

既存の包括申請・個別申請への影響

状況令和7年12月18日以降の取り扱い
3月24日より前に取得した許可・承認の有効期間中の使用 継続使用可能
3月24日より前に取得した許可・承認の変更・更新申請 不可 → 新規申請が必要(新書式使用)
12月18日より前に旧制度で取得した許可・承認の使用 有効期間中は継続使用可能
12月18日より前に旧制度で取得した許可・承認の変更・更新申請 不可 → 新規申請が必要(HP掲載団体等が選択不可)
12月18日以降の新規申請 可能(3月改正後の簡素化された新書式で申請)

対応チェックリスト

DIPS2.0の「操縦者情報の登録・変更画面」から操縦者情報の更新を完了した
現在保有している飛行許可・承認が旧制度(HP掲載機・民間資格・HP掲載団体飛行マニュアル)を使用したものかどうか確認した
旧制度を使用した許可・承認の有効期間を確認した(有効期間中は継続使用可能)
次回の変更・更新申請が必要な時期を把握し、新規申請への切り替えを計画した
添付が不要になった資料(機体写真・取扱説明書等)を引き続き具備していることを確認した
HP掲載団体飛行マニュアルを国交省標準マニュアルまたはリスク評価に基づくマニュアルに切り替えた
新規申請への切り替え・申請書類の作成はこちら
旧制度からの切り替えに伴う新規申請・書類作成を代行します。
包括申請・個別申請・レベル3 / 3.5まで全国対応。
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よくある質問

2025年3月24日の改正で何が変わりましたか?
機体・操縦者に関する申請書式が簡素化され、これまで添付が必要だった機体写真・取扱説明書・飛行実績資料等の添付が原則不要になりました。また適合性の示し方が「適・否」の選択式に変わり、操縦者情報の追加基準への適合性登録が事前一括登録方式に変更されました(国土交通省航空局「審査要領(カテゴリーⅡ飛行)改正について」より)。
2025年12月18日の改正で何が変わりましたか?
HP掲載無人航空機・HP掲載講習団体等による民間技能認証(民間資格)・HP掲載団体等による飛行マニュアルを活用した申請書類の簡略化措置が終了しました(国土交通省航空局公式HP)。これらの旧制度に基づく許可・承認の変更・更新・複製も行えなくなり、次回申請時は新規申請が必要です。
民間資格は廃止されたのですか?
民間資格の制度そのものが廃止されたわけではありません。終了したのは「飛行許可承認申請における民間技能認証を活用した書類の簡略化措置」です。民間資格(JUIDA・DPA等)は各団体が引き続き発行していますが、令和7年12月18日以降は申請書類の省略根拠として使用できなくなりました。
添付が不要になった資料は捨ててよいですか?
いいえ。添付が不要になった資料であっても、申請者において用意し具備しておく必要があります。国土交通省航空局から別途提出を求められる可能性があり、不適合や資料が具備されていないことが確認された場合、許可・承認を取り消す可能性があります(国土交通省航空局「審査要領(カテゴリーⅡ飛行)改正について」より)。
レベル3飛行以上は引き続き資料添付が必要ですか?
はい。レベル3飛行に必要な追加基準については、3月24日施行の改正後も引き続き資料の添付が必要です(国土交通省航空局「審査要領(カテゴリーⅡ飛行)改正について」より)。
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